地方に引っ越したら意図せず30代で実質FIRE状態になってしまった話①
以前、FIREという概念を知人に聞いた際、夢のような話だ!と、大きく心動かされたことがあった。
その後、FIREするにはどうすればいいかと熱心に考えた。
当時、東京都心で家賃15万のアパートに住んでおり、転居も特に考えていなかったので、この生活を年金受給まで維持するには、と必死こいて計算したものだった。
それなりに資産もあったが、まだ自分にはFIREは無理だなとがっかりし、そのままFIREについて考えることもなくなっていた。
それが、ひょんなことで地元に帰ることになり、空き家になっていた祖母宅にタダで住むことになった。庭付きで建物自体もしっかりとしていて悪くない物件だ。そんなわけで、家賃はゼロになった。
食事に関しては、徒歩圏内に近くに安いスーパーが何軒かある代わりに、ハイセンスで洗練されたレストランは一つもなくなった。
今日はちょっと一人で近所の3000円のランチに行くか、という誘惑もなくなり、毎日自炊で、食費が半分以下になった。
地方はコロナにかなり過敏になっており、旅行に行くことも憚られる雰囲気で、遠出といえば近くのショッピングモールくらいだ。そもそも単価の高いテナントが入っていないので、行ったとしても出費はたかがしれている。
そんなこんなで、何の努力もせずに毎月の出費がいきなり5分の1以下になってしまったのだ。
こんなに少ないお金で生活できることに驚きつつ、先日計算してみたら、今の貯蓄額で30年以上生活できることが判明した。
あれだけ欲しかったFIREが30代にして一瞬で手に入ってしまったのだ。